外来化学療法センター

ご挨拶

当院の外来化学療法センターには、5台のリクライニングチェアーと、2台のベッドが設置され、専任看護師が1名、抗がん剤の調剤を行う薬剤師が1名配属されています。緊急時には、外来担当医が速やかに対応します。使用する薬剤とその投与方法は、当院の化学療法検討委員会による審議、登録が必要です。
治療当日は、まず外来処置室で採血を行い、血液データから治療可能と確認された後、専属薬剤師によって無菌調整された薬剤が治療室に搬送されます。

医学の進歩により、抗がん剤の効果が長期にわたって認められるようになり、また抗がん剤の副作用対策が十分に行われるため、多くの治療法で通院治療が可能となりました。経済的、社会的理由などで、やむを得ず入院治療を希望される方もいらっしゃいますが、最も適切な医療を提供させていただきたいと考えています。

副院長兼化学療法部部長
安藤 真弘

担当医紹介

副院長兼化学療法部部長安藤 真弘
専門分野
呼吸器内科
(肺癌の化学療法)
出身大学
日本医科大学
認定等
  • 日本内科学会認定医
  • 日本呼吸器学会専門医
  • 日本医科大学客員講師
所属学会等
  • 日本内科学会
  • 日本呼吸器学会
  • 日本臨床腫瘍学会
  • 日本癌治療学会
  • 日本肺癌学会

診療実績

外来化学療法治療総件数

2020年度 疾患別外来化学療法

肺がんの治療について

肺がんとは

肺がんとは、肺の「気管」「気管支」「肺胞」のいずれかの組織に発生するがんです。
肺がんは組織型により、「腺がん」、「扁平上皮がん」、「大細胞がん」、「小細胞がん」の4つに分けられます。

肺がんの種類(組織型)

「小細胞がん」以外の肺がん、つまり「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞がん」をまとめて「非小細胞がん」と呼びます。

非小細胞肺がんの治療について

非小細胞肺がんの治療法には「手術療法」、「薬物療法(化学療法)」、「放射線療法」があります。病期によってはこれらを組み合わせて行う場合もあります。

非小細胞肺がんの化学療法

非小細胞肺がんの化学療法に用いられる薬剤には「細胞傷害性抗がん薬」、「分子標的薬」、「免疫チェックポイント阻害薬」があります。

細胞傷害性抗がん薬

代謝拮抗薬、微小管作用薬、DNA合成阻害薬、アルカロイド、抗がん性抗生物質
活発に分裂しているがん細胞の増殖を阻止したりすることで、がん細胞を死滅させる薬です。がん以外の正常な細胞も影響を受けます。

分子標的薬

シグナル伝達系阻害薬、抗体薬
がん細胞に特徴的な分子を標的として攻撃し、増殖を抑える薬です。がん以外の正常な細胞への影響を抑えられるのが特徴です。

免疫チェックポイント阻害薬

抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体
がん細胞が増殖するためにかける「免疫機能に対するブレーキ」を解除し、活性化した本来の免疫機能により、がん細胞を攻撃する薬です。